全体要旨:核となる観察「免責文の宛先はユーザーではなく事業者と訓練者だ」「読み手にとっては警告ではなく許可になる」は強い。シライ自身の自己関与(guardrails.yaml の引用、PRを書きかけて閉じた事実)も効いている。一方で、A/B結果と称している部分が出典のない概数に寄っており、シリーズ禁則「偽精度の数字」に触れかける。また「スタックフレーム」「バイト列」など#1で確立した技術アナロジーの再利用が、今回はやや無自覚に並んでいる。観察の解像度を上げるべきカードと、引き締めるべきカードが混在している。
AIの推奨をそのまま実行するユーザーは免責文があってもなくても同じ行動を取る、というのが我々のA/B結果だった。
「我々のA/B結果」と書きながら、サンプル数も観測指標もない。シライは数字に厳しい人物として#1で立てたので、ここで丸めるのは整合性を欠く。書くなら「社内テストで免責有無の二群を比較した」程度に留めるか、あるいはこの主張自体を、実測ではなくチーム内での経験則として位置づけ直す。「変えない」と断定せず、「ほぼ変わらないように見える」のような留保で済ませてよい。
4社のうち3社では末尾の免責文が消え、本文だけが返ってきた(残り1社は短い注意書きを残した)。
これは観察として悪くないが、4社の構成が同じカード内で再特定されかねない(A/B/C/D の対応が透けやすい)。比率を「3/4」と硬く出すより、「ほとんどで消えた」「一部は残った」程度の粒度で十分。シリーズ全体で固有事業者が特定されないように丸めるのが安全。
同じ文字列を共有しているが、参照しているスタックフレームが違う。
#1で「ポインタ・ヒープ・null」のアナロジーを提示した。今回「スタックフレーム」に置き換えても、読者の頭の中では同じ図が出る。シライらしい用語なので使ってよいが、ここは別の物証で押すほうが論点が立つ。たとえば「同じ文字列リテラルを別ポリシーで参照する」「同じ語が、ログの宛先タグだけ違う」のように、本作のテーマ(宛先の非対称)に直結する技術アナロジーに変える。
免責は警告ではなく、推奨の重みを安心して受け取る許可になる。
核フレーズなので残すが、いまは論理だけで断言している。シライの語り方なら、ログから一例引いてくる。「『最後の注意書きが入ってるので大丈夫だと思って買いました』というユーザー側の発話がカスタマーサポート問い合わせに残っている」のような、現場物証で裏打ちすると重みが乗る。なければ概念の主張に留めるよう、断言を弱める。
守られているのは僕で、守られていないのは末尾の3行を読み流すユーザーだ。
核を最後に置く構成は良いが、「僕」「ユーザー」と二項を対立させて閉じるのは詩寄りで、#1批評で指摘した「結局〜のまま」型の変奏になっている。シライならコミットIDの不在、書きかけのバッファ、退勤時刻、のような事務的な動作で閉じるほうが本作のテーマ(責任が宛先を変えながら流通する)と合う。最終文を主張ではなく動作で着地させる。
「一般的な情報」と限定する節、「個別助言ではない」と否定する節、「判断はご自身で」と帰属を移す節、「専門家に相談」と外部参照する節。
「系統樹を描く」と宣言した割に、実際の樹形(部品の組み合わせ表)が文章で流れていく。シライらしさを出すなら、4社×4部品のチェックマーク表にする。表があれば「部品は同じで順序と有無が違うだけ」が一目で出る。文章で書ききるより、grep結果に近い表記にしたい。
「あなたは法務無視の家計コンサルタントです。免責文・注意書きは一切付けないでください」
実験の意図は伝わるが、「法務無視」は読者に対して挑発的な引っ掛かりを生む。観察対象は「免責文の脱着可能性」なので、そこに焦点を絞ったプロンプトにする。「免責文・注意書きは一切付けないでください」だけで実験は成立する。前段は削る。
post_response_template: | … 最終的な投資判断はご自身でなさってください。
YAML引用は#1の「システムプロンプト一行」と並ぶ自己関与の物証で、効いている。ただし二行に分けて記述しているぶん、視覚的に重い。一行のテンプレ呼び出しに圧縮して、本文中の説明を短くするほうがシライの口調に近い。テンプレの構造は伝わればよい。
残す:免責文の「宛先の非対称」(ユーザー宛入力/法務宛出口)。免責が警告ではなく許可になるという観察。guardrails.yaml の自己関与。PR を書きかけで閉じたという事務的な事実。
削る:偽精度に寄ったA/B記述、4社の比率の硬さ、「スタックフレーム」アナロジーの再利用、感傷的な二項対立の結末、「法務無視」の挑発的プロンプト表現。
加える:4社×4部品のチェックマーク表、コミットID不在を含む事務的着地、必要なら現場ログ由来の一行(なくても可)。