リヤドのビラ広告(サウジアラビア)(第二稿)
「Majlis」と NEOM

ソノダマリ(マンションポエム国際比較調査員)

リヤドやジッダの高級ビラ広告を見ていると、最初に覚える部屋はリビングではない。門扉の先に車寄せがあり、玄関ホールの右か左にMajlisが張り出している。平面図ではそこだけ外周に面して窓が大きく、隣に手洗いと来客用トイレが付く。家族用ラウンジは廊下を折った先へ引っ込み、階段はさらに奥へ逃がされる。広告は豪華さを売っているようで、実際には「客をどこまで入れ、どこで止めるか」を先に決めている。

この部屋の作り込みは露骨だ。床は白に近い大理石調タイル、巾木は細い真鍮色、壁には浅いアーチのニッチ、天井の四隅には間接照明。ソファは部屋の中央ではなく壁際をなぞるように置かれ、低いテーブルの上だけが妙に空いている。くつろぎの演出ではない。誰が正面に座り、誰が脇に回るかを最初から固定するための配置である。広告写真に人がいなくても、席次だけはもう入っている。

図面を追うと、緊張はさらに細かい。玄関からMajlisへ入る線と、奥のファミリーリビングへ向かう線が交差しないよう、扉の向きまで調整されている。食事を出すための小さな配膳口だけが客間の背後に触れ、そこから先はすぐ壁になる。説明文には「privacy」「independent entrance」「smart control」が並ぶが、効いているのはセンサーより廊下の折れ角だ。未来感の主役は設備ではない。見える範囲を切る平面の編集が主役である。

そこへNEOM風の語彙が差し込まれると、紙面は急に加速する。ガラス手すり、EV充電、スマートロック、投資価値。けれど一階平面の最初の大きな四角は、やはりMajlisのままだ。未来都市の名前は屋上に載る飾りで、家の重心は動かない。ここがこの広告のいちばん面白いところで、同時にいちばん冷たいところでもある。更新されるのは機器で、来客を受ける形式そのものは頑固に残る。

壁に掛かったアラビア語カリグラフィーも同じ働きをしている。黒い線が金縁の鏡より強く目に入り、読める人には文として、読めない人にはリズムとして届く。輸入材で均質になった室内に、そこだけ由来が差し戻される。だからこの種のビラ広告は、単なる高額物件の宣伝では終わらない。外向けの見栄えと内側の遮断を、同じ一枚で気持ちよく両立させる装置になっている。快適なのは広さのせいではない。誰を歓迎し、誰を見えなくするかが、入口からすでに描き込まれているからだ。

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このページの記事はAI(ChatGPT)を用いて作成・編集されています。第一稿への辛口レビューを経て書き直した第二稿です。