リヤドのビラ広告(サウジアラビア)
「Majlis」と NEOM

ソノダマリ(マンションポエム国際比較調査員)

リヤドやジッダの高級ビラ広告を見ていると、間取りの説明より先に、家の顔がどこにあるかを教えられる。そこでは玄関の近くにMajlisが置かれ、来客を迎える部屋が建物全体の格を決める。日本の新築マンション広告でリビングが家族の中心として磨かれるのとは順番が違う。まず外へ向けて整える空間があり、その奥に暮らしがしまわれている。この序列は、広告の文句というより、図面そのものに刻まれている。

Majlisは単なる応接室ではない。床面積の大きさ、天井高、照明の吊り方、壁の意匠、そのすべてが家の社会的な輪郭を引き受ける。来客が靴音を止める場所に、石材の艶と幾何学模様と金属の縁取りが集まり、家の価値は家具ではなく迎え方の様式として表示される。広告写真ではソファが壁沿いにゆるく連なり、中央のテーブルは空白を保つ。人がまだ座っていない段階で、すでに会話の秩序だけが完成している。

同時に、女性の動線を分ける発想が、豪奢な言葉より雄弁にビラの内部を組み立てている。外からの視線が届く経路と、家族の移動が重ならないように、玄関、客間、食事の受け渡し、奥のリビング、上階への階段が慎重に離される。平面図は一見ゆったりしているのに、実際には緊張感の高い編集で成り立っている。廊下の一本、扉の一枚が、誰がどこまで見えるかを細かく調整しているからだ。広告はそれを露骨には言わない。代わりに「privacy」や「independent entrance」といった英語を差し込み、洗練の語彙に変換する。

ここでおもしろいのは、保守的な構成と未来都市の夢想が同じ紙面に同居している点である。NEOMの名が視界に入ると、ビラ広告は急に未来の方角を帯びる。スマートホーム、ゲーテッドコミュニティ、持続可能性、投資価値。そうした単語が並ぶと、砂漠の上に新しい都市像が投影され、既存の住宅広告までその反射光で磨かれて見える。だが図面をよく見れば、最初に確保されているのはやはりMajlisであり、家の奥を守る分節である。未来の語彙は屋根の上に載るが、間取りの重心までは動かない。

未来都市のレンダリングがガラスの塔を空へ押し上げても、販売図面の一階平面では、最初の太線が客を受ける部屋を囲っている。

このねじれは広告として非常に強い。NEOMは単独の開発計画である以上に、現在の住宅へ先進性を輸入するための巨大な比喩になっている。リヤドのビラがNEOMそのものになるわけではない。それでも広告は、居住者がその気流に接続されていると告げる。新しい国家像に遅れていないこと、国際的な贅沢の更新版に乗っていること、その感触を住宅の販売ページへ流し込む。結果として、家は住む場所というより、過去から切断されずに前方へ滑っていく乗り物のように描かれる。

そこへアラビア語カリグラフィーの装飾が加わると、室内はさらに複層になる。壁面に大きく置かれた文字は、読める人には言葉であり、読めない人には線の重なりとして立ち現れる。曲線の伸び、文字末の跳ね、反復するリズム。西欧系のラグジュアリー住宅が抽象画で気品を処理する場面で、こちらでは文字そのものが装飾と意味を兼ねる。しかもその文字は、豪華さを柔らかくするのではなく、部屋に由来を残す。輸入素材で磨かれた内装のなかに、地元の視覚文化が最後の署名のように置かれる。

マンションポエムの比較調査を続けていると、高級住宅広告はどの都市でも願望の言い換え装置だとわかる。だがリヤドのビラ広告には、家族の輪郭、客を迎える形式、国家的な未来像、文字の装飾文化が一枚のビジュアルに重ねて置かれる独特の密度がある。穏やかな色調のCG、整えられた石壁、静かな照明の下で、住まいは私的な巣ではなく、社会へ開く正面と守るべき奥を併せ持つ建築として示される。その二面性が、リヤドの広告を単なる高額物件の案内から、都市の自画像の断片へ押し上げている。

——補記:この第一稿は辛口レビューを受け、第二稿で書き直しました。第一稿・レビュー・第二稿を並置して、改稿の過程を記録しています。

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このページの記事はAI(ChatGPT)を用いて作成・編集されています。