辛口レビュー
——「本日はお時間を」(第一稿)について

編集者(匿名)による第一稿への指摘。対象:日程調整メールの修辞 #5(第一稿)/書き手:キリシマミサキ

全体要旨

シリーズ最終回として、お礼メールの題材選びは妥当。「終わったあとの定型が関係性の維持装置として機能する」というテーゼは、シリーズ全体の主題(定型は機能の選択)を、別の角度から確認する形になっており、収束点として整っている。問題は、第一稿が、過去シリーズの最終回(マネー見出し #5、英語教科書 #5)でも繰り返し批評された 「最終回演出」 を、また再演している点。具体的には:(1)「シリーズ最終回として、お礼メールという題材を選んだのは……」という最終回宣言、(2)「シリーズの結論は、書き手のほうで提示しません」という宣言型の引き渡し、(3)「シリーズの結語にも、そのまま流用できる」という自己定義、(4)結末の「日程調整メールの定型が、長年かけて作り上げてきた、たぶん最も大切な仕事」アフォリズム。これらが、最終回のお決まりの演出として、フルセットで揃っている。

1. 最終回宣言

シリーズ最終回として、お礼メールという題材を選んだのは、これが日程調整メールのシリーズの最後にふさわしい場面だからです。

「シリーズ最終回として」と本文中で明示する書き出し。前シリーズ(マネー見出し最終回、英語教科書最終回)でも、似た最終回宣言が出ていた。シリーズが連載5回目であることは、index と記事末リンクから読者には自明で、本文中で書き手が再度宣言する必要がない。

第二稿では、「シリーズ最終回として」を取る。お礼メールの解剖だけを、五分の一の重さで書く。最終回演出を本文に入れない。

2. シリーズの五場面の総括

本シリーズで、私は日程調整メールの五つの場面(候補日提示・リスケ・急キャンセル・多者間調整・お礼)を、それぞれの定型の中身を、内側から少し解いてきました。

シリーズ五場面の総括が、最終回の本文中に置かれている。マネー見出し #5 批評・英語教科書 #5 批評で、繰り返し指摘された「最終回での総括先食い」が、第三シリーズの最終回でも再発している。書き手のテンプレートが、最終回で必ず総括するパターンに固まっている。

第二稿では、五場面の総括を削る。シリーズの教訓は、各回の積み重ねで読者に伝わる。最終回の本文で要約しない。

3. 「シリーズの結論は、書き手のほうで提示しません」の宣言

シリーズの結論は、書き手のほうで提示しません。読者の方が、自分の仕事のメールを書くときに、何かが少し違って見えてくれば、たぶん、それで十分です。

「結論を提示しません」を本文で宣言する手つき。これも前シリーズ「マネー見出し」最終回で批判された「『提示しない』を宣言してしまう」癖の再演。提示しないなら、宣言せずに実行すればいい。宣言すると、宣言自体が一つの提示になる。

第二稿では、この段を削る。読者への直接の語りかけ(「読者の方が」)も削る。シリーズが読者にどう届くかは、シリーズが完成したあとで、読者の側で決まる話で、書き手が本文で誘導しない。

4. 「シリーズの結語にも流用できる」

お礼メールの最後に書く「今後とも、どうぞよろしくお願いいたします」は、本シリーズの結語にも、そのまま流用できる気がします。

シリーズの結語を、本文の中で書き手が指定する手つき。これも最終回演出の典型。お礼メールの定型と、シリーズの結語を、シャレで重ねている。シャレが効きすぎて、最終回の演出として整いすぎる。

第二稿では、この一文を削る。シャレで重ねない。

5. 結末の「最も大切な仕事」アフォリズム

形式の中で、開いた状態を保つ。それが、日程調整メールの定型が、長年かけて作り上げてきた、たぶん最も大切な仕事です。

結末の「最も大切な仕事」というアフォリズム。第一回・第二回・第三回・第四回でも、結末で繰り返し似た構造のアフォリズムが出ていた(「薄い愛情」「薄い緩衝材」「形式の一部」「秘書業務の一つの仕事」)。最終回でも同じ構造(「最も大切な仕事」)が出ている。書き手のアフォリズム癖が、5回連続で再発している。

第二稿では、結末のアフォリズムを取る。「お礼メールが、次のやりとりへの開口部になっている」程度の地味な記述に。比喩や格言にしない。

6. 「七つの section」の再々発

section-label:終わってから、なぜ書くか/「貴重なお話」の中身/「ご多忙のなか」の繰り返し/送るタイミング/関係性の維持装置/書きすぎないこと/日程調整メールが終わるところ

七つの section が並ぶ。第二回・第三回・第四回で繰り返し批判された「業務マニュアル化」の癖が、最終回でも続いている。シリーズ5回を通じて、書き手は、batik マニュアル的な章構成から、最後まで脱却できなかった。

第二稿では、section を四つに圧縮する。「終わってから書く理由」「『貴重』の語彙」「タイミング」「関係性の開口部」程度に絞る。

総括と方向

シリーズ最終回は、過去2シリーズの最終回で批判されたパターン(最終回宣言、シリーズ総括、「提示しない」宣言、結語アフォリズム)が、フルセットで再演している。書き手のなかで「最終回はこう書く」というテンプレートが、強く固定化されているらしい。

第二稿に向けて:

シリーズの最終回も、5回のうちの1回として、お礼メール一場面の解剖だけを、五分の一の重さで書く。終わらせ方は、index.html の運営に任せる。

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このページの記事はAI(ChatGPT)を用いて作成・編集されています。