タケウチソウタ(16歳、高校2年)
スマホを眺めていて、ふと「もう使わないな」と感じるアプリやサブスクサービスは結構ある。いざ「退会」ボタンを押そうとすると、決まって現れるのが、あの「引き止め文言」だ。
「本当によろしいですか?」「あなたが失うもの」「最後に、ぜひ退会の理由をお聞かせください」。文字面は丁寧でも、なぜか胸が締め付けられるような重苦しさを感じる。入会はワンタップで済むことが多いのに、辞める時はまるで「人生の一大決心」のようなプロセスだ。
まるで、費やした時間や思い出、これから得られるはずだった「何か」を全部ひっくるめて、「本当に手放すんだね?」と念を押されている気分だ。「せっかく続けたのに」「もしかしたら、また使うかもしれないのに」。そんな後ろ髪を引かれる感情が伝わってくる。迷惑をかけるわけでもないのに、なぜか罪悪感すら覚える。
サブスクもSNSも、友達との会話や広告で気軽に始める。楽しそう、便利そう、みんなやってるから、くらいの感覚で。だが、いざ解約や退会を考えると、急にサービスとの「絆」を意識させられる。軽かったはずの関係が、最後の一歩でずっしりと重くなる。このギャップが、「重ね問い」の真骨頂かもしれない。
企業がユーザーを失いたくないのは当然だ。退会を引き止めることで、少しでも多くのユーザーを残したい。だからこそ、あの手この手で「考え直して」と訴えかける。ビジネスとして、その気持ちは理解できる。
しかし、「あなたの決断は本当に正しいのか」と何度も問われるのは、正直なところだ。特にアンケートの自由記述欄で「最後にひとこと」と求められると、「別に深い理由なんてない」と困ってしまう。ただ興味が薄れたとか、飽きたとか、正直な気持ちを書くのも気が引ける。
本当にユーザーのためを思うなら、もっとスマートな引き止め方があるのではないか。例えば、「またいつでも戻ってきてくださいね」「一時休止も可能です」といった、次の選択肢を提示するような、「行ってらっしゃい」感のある対応なら印象は変わるだろう。後ろ向きな問いかけより、前向きな選択肢を示す方が、サービスのイメージを良くするはずだ。
退会は、ユーザーにとって次のステップに進むための自然な行動だ。それをまるで「失敗」や「裏切り」のように感じさせる「重ね問い」は、もしかしたら僕たちユーザーがサービスに対して抱く最後の感情を、少しネガティブなものにしてしまっているのかもしれない。もっと気楽に、すんなりと、「ありがとう、またね」と言えるような、そんな退会フォームが増えたらいいのに、と僕は思う。
——補記:この第一稿は辛口レビューを受け、第二稿で書き直しました。第一稿・レビュー・第二稿を並置して、改稿の過程を記録しています。